子どもが育つ大人も育つ【幼児教育のたね】

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最年少天才プロ棋士 藤井総太さん

史上最年少でプロ棋士になった、ということで一躍有名人となった藤井総太さんは、幼いころ「モンテッソーリ教育」を受けていた、ということでも話題になりました。藤井さんの将棋の強さとモンテッソーリ教育、少なからず関連がありそうです。

藤井総太の将棋における輝かしい実績

・2016年10月、史上最年少(14歳2カ月)でプロ棋士に。最年少棋士記録を62年ぶりに更新

・2016年12月、公式戦勝利の史上最年少記録を更新(14歳5か月)

・2017年6月、歴代最多連勝記録を更新した(29連勝)

・2017年11月、通算50勝の史上最年少記録を更新(15歳4か月)

・2018年2月、最年少で一般棋戦優勝。最年少五段 ⇒ 六段となった。(15歳6か月)

・2018年5月、最年少七段昇格(15歳9か月)

天才プロ棋士が生まれた原点・・・それは「詰将棋」

藤井総太さんは5歳のときに祖母から詰将棋を買ってもらいました。その詰将棋は、字が読めなくてもコマに記載されているマークで直感的に動きを理解できるというものだったので、ゲーム好き、勝負好きな5歳の彼はあっという間に夢中になりました。祖母に勝てることがうれしくてどんどんはまっていったそうです。祖母曰く「孫の中で飛びついたのは総太だけだった」そうです。

 

モンテッソーリ教育では、教具を使った作業を「仕事」と呼びます。子どもは「仕事」を繰り返すことで、集中力、やり抜く力、自信を身につけていきます。総太さんの場合、まさしく将棋は彼にとっての「仕事」であり、それをとことん見守りサポートしたご家族、そして何より彼が満足するまで詰将棋の相手をしてあげた祖母が素晴らしかった、ということが言えると思います。

※詰将棋とは・・・将棋のパズルのこと
将棋盤に置かれた駒と持ち駒が提示され、その状態から王手のみを繰り返し、相手がどう対応しようとしても相手の王将を詰めるような手順を見つければ正解となる。

母の愛は素晴らしい 将棋とおかあさん

子どもがやりたいと思ったらその意思を尊重し後からじっと見守って応援する、という子育てスタイルだったようです。例えば、月2回の大阪遠征の時は早朝4時半に起床、朝食や身の回りの世話などし付き添っていたそうです。子どものためとはいえ、続けることはかなりの労力が必要だったでしょう。

 

かなりの負けず嫌いだった総太さんが試合に負けて大泣きしたとき、一般的にネガティブな「泣く」という感情を目の前にすると親はつい周囲を気にして泣き止ませようとしてしまいがちですが、総太さんのお母さんはじっと傍で見守りしばらく泣かせて感情を発散させ落ち着いてからその場を去った、という対応をとったそうです。「泣く」という表現を大きな愛で受け止めた、という一場面でした。

お母さん談
「息子のために将棋に集中できる環境を整えたい、とはいつも思っています。また、大勝負の前はとくに、聡太が落ち着いて試合に臨めるように、私自身も穏やかな気持ちでいよう、と心掛けています。」

モンテッソーリ教育はほんの一部分

総太さんの師匠、杉本7段は総太さんと接する中で
「モンテッソーリ教育は彼には合っている教育法だとは思いますが、それ以上に本人が思ったことを言える環境が家庭にあったことがよい影響だったと考えます」と話したそうです。試合中やインタビューなどで物怖じするような風はなく堂々と意見・考えを話す姿を見ても、なるほど納得ですね。

 

子どもの要求を理解する

総太さんのご家族の接し方を見て気づくのは、子どもが「やりたい」と言い出したときの対応の素晴らしさ、というところに尽きると思います。大人が先導して教え込むのではなく、子どもが子どものペースで取り組める「環境作り」に徹する、後ろからそっと見守る、、、、、「成長を信じて」見守ることが大事なのですね。

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