テレビ番組やネットで活躍する東大クイズ王たち。難問を次々と解き、知識だけでなく表現力や思考力にも秀でた彼らの姿に、「いったいどんな育ち方をしたの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
実は、彼らの多くは英才教育に頼るのではなく、家庭の中で自然に知的好奇心を育てられてきたようなのです。
そこで今回は、伊沢拓司さんや鶴崎修功さんをはじめとする、東大クイズ王たちの実例から、頭のいい子を育てるヒントをご紹介します。
目次
伊沢拓司さん「間違えることは楽しい!」の原体験
QuizKnock創設者であり、東大王初代エースとして知られる伊沢拓司さん。彼の原点は、「間違えても怒られなかった」家庭の雰囲気にあると言います。
【エピソード】
小学生の頃からクイズに熱中していた伊沢さんは、問題を間違えるたびに、「なんでそう思ったの?」と親が一緒に考えてくれたそうです。
そのおかげで、「正解かどうか」よりも、「考える過程を楽しむ」姿勢が身についたのだとか。
ポイント: “間違いを責めない”環境が、挑戦を恐れない力を育てる。
鶴崎修功さん「話を最後まで聞いてくれる大人がいた」
数学の天才として知られる鶴崎修功さん。クイズ王としての印象よりも、「温厚で静かに深く考えるタイプ」として注目されました。
【エピソード】
幼少期は、好きな話を延々と話し続ける子どもだったそうですが、両親はそれに耳を傾けてくれたそうです。
「最後まで話を聞いてくれる人がいること」が、安心して知的探究に没頭できる環境につながっていたと語っています。
ポイント: 子どもの「知りたい・伝えたい」を尊重する姿勢が、探求心を深める。
林輝幸さん(ジャスコ)「名前の由来を聞かれて、図鑑に夢中に」
「ジャスコ」のニックネームで知られる林さんも、知識豊富な東大王メンバーの一人。彼の好奇心の芽生えは、身近な「名前」から広がった世界でした。
【エピソード】
幼少期、「どうして“林”って名前なの?」という会話から、植物や漢字の成り立ち、地名の由来に興味を持ち始め、図鑑や地図を好むようになったとのこと。
両親はその関心を受け止め、図書館に連れていったり、調べ学習を一緒に楽しんだそうです。
ポイント: 子どもが「なぜ?」と感じた瞬間をキャッチして、学びにつなげる。
川上諒人さん「ゲームから世界地理へ興味が広がった」
東大王の中で最年少優勝を果たした川上諒人さんは、「知識はゲームから始まった」と語っています。
【エピソード】
ゲーム内に出てくる国名や地名に興味を持ち、地図帳を片手に場所を調べるようになったそうです。
ご両親も「また地図見てるの?すごい集中力だね」と好奇心を否定せず、さりげなく応援したといいます。
ポイント: 興味の入り口はゲームでもOK!きっかけを伸ばせば、知識は自然に深まる。
共通点は「強制しない・否定しない・一緒に楽しむ」
東大クイズ王たちのエピソードから見えてくる、家庭での関わり方の共通点はとてもシンプルです。家庭の中に、“学びが自然に広がる空気”があること。それが知的好奇心を育てる一番の近道です。
・否定しない…「またそんなの見て!」ではなく「面白そうだね」と共感
・教え込まない…「一緒に調べようか?」と探究を楽しむスタンス
・競争させない…点数よりも「どんなことに興味を持ったのか」を大切に
・話を聞く…子どもの話をさえぎらずに、最後まで聞いてあげる
・好きを伸ばす…図鑑、博物館、体験イベントなどに積極的に連れていく