子どもが育つ大人も育つ【幼児教育のたね】

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ビル・ゲイツ氏、自ら幼少期を語る

ビル・ゲイツ氏が米国のマイクロソフトを設立してから、今年で50年が経ちます。
70歳を迎えるにあたり、彼は自伝の中で自身の幼少期や両親との関係について語ったそうです。
幼少期を振り返りながら客観的に語るビル・ゲイツ氏の姿は、とても興味深いものです。
(※2025年2月5日 朝日新聞の記事を参考に要約しています。)

自由な子育てと現代への懸念

著書では、幼少期における両親との関係が詳しく描かれています。
「アメリカでは、子育てのあり方が大きく変化しました。
私の両親は、ハイキングなどさまざまな体験をさせてくれました。当時は、子どもの居場所を常に把握するのが難しい時代でしたが、議会で雑用係をすることや、夜中にこっそり家を抜け出して学校でコンピューターに没頭することも許してくれるなど、自由な環境を与えてくれました」
「そんな両親に恵まれたことは、本当に幸運だったと思います。一方で、私自身が親になったときは、もっと子どもにあれこれ口を出してしまったでしょう。今の時代、親が子どもに対して過保護になりすぎているのではないかという懸念があります。その指摘は、ある意味で正しいかもしれません」

子ども時代と自閉症スペクトラムの可能性

自身の幼少期を振り返り、「もし今の時代に育っていたら、自閉症スペクトラムと診断されていたかもしれません」と明かしました。
「私は、同年代の子どもたちに比べて、社会的なスキルの発達が遅かったと思います。しかし、その一方で、SF小説を誰よりも多く読むなど、特定のことに深く没頭する力がありました。また、大人と会話をしながら知識を引き出し、理解を深めることも得意でした。そうした経験を通じて、数学やソフトウェアに触れる機会を多く得ることができ、やがてソフトウェアの重要性に気づくようになったのです」

過去を振り返る理由と母とのエピソード

「過去について話したのは、ただ正直でいたかったからです。私の行動は少し風変わりで、大人たちは私の得意・不得意の差に戸惑っていたように思います。
母が私をしつけようとする時期もありましたが、私は反発していました。しかし、あるとき母から『子どもが優れた学校に進学すれば、親として誇らしいでしょうね』と言われ、その言葉を受けて『どんなに難しい学校でも合格してみせる』と決意したのです。」
「現在、発達障害のある子どもへの理解がどの程度進んでいるのかは分かりません。しかし、私が恵まれた環境の中で成長できたという事実が、少し異なる特性を持つ子どもを育てる親にとって、励みになればと願っています。」

 

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