幼児期から前頭前野を鍛えよう
わが子には頭の良い子に育ってほしい、と願う親御さんは多いかと思われます。
ですが頭の良さとは具体的にどの様な事を指すのでしょうか?
脳科学の面から見ると頭の良さとは問題にぶつかった時に、本質を見抜き、解決方法を探り、瞬時に行動する力と考えられています。
この役割を担っているのが前頭前野であり、ここを鍛える事がこれらの力を身につける第一歩となります。
反射から反応へ
生まれたばかりの赤ちゃんはまだ自分の意思で行動を起こす事は難しいです。
しかし赤ちゃんには様々な反射が備わっており、手のひらに何かが触れると握りしめる(把握反射)、口に触れたものに吸い付く(吸てつ反射)、足の裏などに刺激を与えるとひざを曲げて足を縮める(屈曲反射)、頭の位置を変えると姿勢を保とうと首や手足を動かす(迷路反射)など様々な動きを見せてくれます。
これを何度も繰り返し、反射が強くなっていくうちにやがて自分から行うようになっていき、反射から反応へと変わっていきます。
これは以前ご紹介したワーキングメモリの働きによるもので、この働きを活発にさせる事で前頭前野が鍛えられていきます。
指先の運動で前頭前野を鍛える
上で紹介した把握反射を使って、指先の力を鍛えましょう。
赤ちゃんの手のひらに指を触れさせて握らせます。軽く揺すっても指が離れない様にしっかりと握れる様になるまで、右と左の両方で練習させます。
この際に、親指を外に出して握る事(パワーグリップ)を意識して握らせましょう。お箸や鉛筆を持つ時や、重い荷物を持つ、鉄棒の逆上がりなど、この握り方が基本となります。
慣れてきたら長めの棒を両手で握らせたり、ガラガラ、積み木と徐々にバリエーションを増やし、いずれはパズル、シール絵本、折り紙と高度な指先の運動が出来る様にレベルアップさせていきましょう。
鍛え方は子どもの成長に合わせて
他にも、以前の記事で取り上げたいないいないばあやうつ伏せなど、様々な鍛え方がありますので是非参考にしてみて下さい。
ただし気をつけたいのは、なかなか出来ないからと焦って強要させると逆効果になってしまうという事です。
嫌がった時には無理にさせずにその日は諦め、日を改めて再チャレンジしましょう。
子どもの成長は人それぞれですので遅いからと焦らずに、頑張った事を褒めてあげて、出来た時に一緒に喜んであげる事が大切です。