子どもが育つ大人も育つ【幼児教育のたね】

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過保護は危険!?子どものうちに経験しておくべきこと

 

小さな子どもにケガや失敗はつきものとわかってはいても、つい危険から遠ざけてしまうのが親心。わが子を大切に思うほど、「危ないから登ったらだめ!」「そんなことしたらケガするよ!」とついつい言ってしまいがちです。しかし、ずっと安全な場所にいるわけにはいきません。子どもはいずれ大きくなり、やがて自分の力で困難や危険を乗り越えなければならないのです。今回は、子どものうちに経験しておきたい危険なことについて考えていきます。

危険を排除した環境で子どもはどう育つのか

幼いうちに「小さな危険」を伴う遊びをきちんと体験することは子どもの成長に大切だと言えます。危ないものをすべて排除して育った環境では子どもの将来を危惧することになります。チャレンジをしないまま成長すると体だけが成長し、本当の危険や恐怖を実体験で得ることができません。そうすると、自分の痛みを知らないばかりか、他人の痛みにも共感することができません。それは子ども自身はもちろん周囲の人間にとっても危険なことでもあります。
高さの感覚は5歳までに80%育つと言われています。もし幼少期に高いところに登らせてもらえずに「高い所はこわい」という感覚をもてないまま中高生になったとしたら、悪ふざけのつもりで命が危険にさらされるようなことをやりかねません。
小さいうちに危険を体感し、成長した後により大きな危険を招かないようにすることも大人が子どもに教えてあげるべきことではないでしょうか。
子どもは一番身近で大切な大人に見てもらい「すごいね!」と言われることによって自信につながり自己肯定感を高めることができます。逆に失敗して落ち込むことや怒られてしょんぼりしているときもその気持ちを受け止めてくれたという安心感が次なる力を生みます。たとえ失敗したとしても立ち直って「また挑戦しよう」というチャレンジ精神が大事なことなのです。

もちろん子ども達を危険から守ることは大切です。しかし、それが過保護になってしまうと子ども達の危険に対する判断力が養われず、社会の責任が果たせません。私たちがしてやれることとして、まだよくわからない未知のものと本当に危険なものとの区別をつけられるよう子どもに学ばせることです。
次回は、子ども達がすべき危険なことについて具体例を挙げていきます。

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